« 2015年7月 | トップページ | 2015年9月 »

2015年8月

2015年8月23日 (日)

Syzygium crassiflorum Merr. & L.M.Perry

--------------------
Syzygium crassiflorum Merr. & L.M.Perry, J. Arnold Arbor. 19: 114 (1938).
Distribution: Vietnam (endemic).

Syzygium_crassifolium
ベトナム中部に位置するDanang。その近郊のBa Na山の中腹で見つけたこのSyzygium。種類が多くて分類の難しいSyzygiumでも、この特徴的なSyzygiumは調べるとすぐに同定ができました。葉も花もとにかくでかい!

Syzygium_crassifolium2
葉柄はごく短く、葉の基部はcordate。

Syzygium_crassifolium3
葯も入れると花のサイズは10㎝にも達し、何とも迫力のあるSyzygiumでした。かっこいい。

2015年8月22日 (土)

Distyliopsis dunnii (J.H.Hemsl.) Endress

Hamamelidaceaeの樹木は東南アジアではほとんど見かけないけれど、ごく希に出現するので頭の片隅に入れておかねばなりません。タイで出会っ たこの植物は、EustigmaとかDistylumとか想像しましたが、帰って調べたらDistyliopsisという知らない属の樹木でした。

----
Distyliopsis dunnii (J.H.Hemsl.) Endress, Bot. Jahrb. Syst. 90: 30 (1970).
Sycopsis dunnii Hemsl.,  Icon. Pl. 29: , pl. 2836 (1907).
Distribution: China, Laos, Thailand.

Distyliopsis_dunnii
枝がジグザグして確かにHamamelidaceaeっぽい。

Distyliopsis_dunnii2
葉裏。うん、まあ・・・この脈もHamamelidaceaeっぽい。

Distyliopsis_dunnii3
この果実があったおかげで容易にHamamelidaceaeの植物と分かったのでした。Flora of ChinaではFloral cupという表現を用いていますが、果実にぴったりとくっついているガクのようなものがある点で、Distylumと異なっているそうです。

2015年8月21日 (金)

Rehderodendron macrocarpum Hu

ベトナムでFamilyも分からなかった植物。調べた結果、StyracaceaeのRehderodendronという属の植物でした。中国に分布しているものと多少なりとも違う印象を受けますが、ひとまずこの種に同定しておきます。

-------------------
Rehderodendron macrocarpum
Hu, Bull. Fan Mem. Inst. Biol. 3(5): 78, pl. 1 (1932).
Distribution: China, Vietnam.

Rehderodendron_macrocarpum
これがエゴノキの仲間・・・未だに信じられない。のですが、それが事実なので頭の中でエゴノキ科に関する認識を改めねばなりません。

Rehderodendron_macrocarpum2
葉裏。これだけ見ても特徴らしい特徴のない普通の葉っぱ。

Rehderodendron_macrocarpum3_2
若い果実。果実は5㎝を超えるサイズに。

2015年8月20日 (木)

Xanthophytum polyanthum Pit.

ベトナムで見つけた、OphiorrhizaとGreeneaを足して2で割ったような謎植物。今日ようやく同定できました。アカネ科にこんな属があったとは。

-------------------------
Xanthophytum polyanthum Pit., Fl. Indo-Chine [P.H. Lecomte et al.] 3: 91. 1922
Distribution: China, Vietnam.

Xanthophytum_polyanthum
花序の柄が長く伸びる点がこの種の特徴のひとつ。

Xanthophytum_polyanthum4
立派な托葉。

Xanthophytum_polyanthum2
葉裏は脈がたくさんあってGreeneaっぽい。

Xanthophytum_polyanthum3
果実は裂開しない(はず)。

2015年8月19日 (水)

Stixis suaveolens (Roxb.) Pierre

以前紹介したStixis suaveolens。ようやく咲いている花に出会うことができました。2度目になりますが、嬉しかったので改めて掲載しておきます。

-----------------------
Stixis suaveolens (Roxb.) Pierre, Bull. Mens. Soc. Linn. Paris 1: 654 1887.
Distribution: Bangladesh, Bhutan, Cambodia, China, India, Laos, Myanmar, Nepal, Thailand, Vietnam.

Stixis_suaveolens
花序は頂生。想像していたよりずっと小さい花でした。

Stixis_suaveolens2
花には雄蕊がたくさん、34本くらい? 古い花の雄蕊の色合いがこれまた独特で面白い。


2015年8月18日 (火)

Camellia corallina (Gagnep.) Sealy

おお、見たことのないDiospyrosの果実がある!と思ったら葉には鋸歯があり、、、ではこれはFlacourtiaceae?、だとしたら新種?、と、いつもの如く妄想を膨らませていたら、あえなくCamelliaで決着してしまいました。いやはや、ベトナムのCamelliaの多様性にはいつも驚かされます。

------------------------
Camellia corallina (Gagnep.) Sealy, Rev. Gen. Camellia 132 (1958).
Thea corallina Gagnep., Notul. Syst. (Paris) 10: 126 (1942).
Distribution: Vietnam.

Camellia_corallina
葉はせいぜい15㎝程度。

Camellia_corallina2
葉裏。確かにこの脈の走り方はCamelliaそのもの。

Camellia_corallina3
果実の表面にはもっさりと毛が。ガクの下に雄蕊が残っているのもヤブツバキとは違った面白い特徴です。

2015年8月17日 (月)

Spondias lakonensis Pierre

でっかい複葉なのでToona? かな、と思ったらAnacardiaceaeのSpondiasでした。初めて見る植物に対する正答率は打率が下がる一方・・・直感に頼らず、もう少し植物の形態について勉強しなくては。

-------------------------------
Spondias lakonensis Pierre, Fl. Forest. Cochinch. 5: , pl. 375 (1898).
Distribution: China, Laos, Thailand, Vietnam.

Spondias_lakonensis
確かに現在までに知られているToonaの種類でこんな直立する花序を持つものはありません。

Spondias_lakonensis2
葉裏。Anacardiaceaeっぽく細かい脈が明瞭。

Spondias_lakonensis3
果実。この少しいびつな形がAnacardiaceaeと言われればそうなのかも。いやー難しい。

2015年8月16日 (日)

Allomorphia balansae Cogn.

Blastus属でこんな種類はないから新種だ!とすっかり思い込んで、色々準備していたのですが、雄蕊の数をちゃんと数えてみると8本。あっさり別属の植物であることが判明したのでした。まさに徒労。しかしその分、この植物を忘れることはないでしょう。

--------------------------------
Allomorphia balansae Cogn., Monogr. Phan. [A.DC. & C.DC.] 7: 1183 (1891).
Oxyspora balansae (Cogn.) J.F.Maxwell, Gard. Bull. Singapore 35(2): 216 (1983).
Distribution: China, Thailand, Vietnam.

Allomorphia_balansae
葉先は3㎝ほど長く伸びる。

Allomorphia_balansae2
葉裏。いかにもMelastomataceaeという脈。

Allomorphia_balansae3
左の花は花弁が2枚落ちた後。雄蕊も本来8本ありますが、3本抜け落ちていたようで、この写真を見てこの植物は雄蕊4-5本と思い込んでしまった訳です。いやー相変わらず前のめり。

2015年8月15日 (土)

Symplocos hayatae Guillaumin

2種目のSymplocos。全容は把握していませんが、これまでの経験からベトナムには一段と多くの種が分布している気がしています。

--------------------
Symplocos hayatae Guillaumin, Bull. Soc. Bot. France 79: 172 (1932).
Distribution: Vietnam (endemic).

Symplocos_hayatae
ベトナム南部の森で葉脈が表に凹む特徴的な葉をしたSymplocos。調べるとこの種にいきつきました。

Symplocos_hayatae2
葉裏と果実。花序の柄は短い。

2015年8月14日 (金)

Amomum dimorphum M.F.Newman

ショウガの仲間は相変わらず修行不足でさっぱりなのですが、こちらはボルネオのショウガ科に詳しい知人に同定していただいたので名前を知ることができました。忘れる前にあっぷしておきます。

-------------------------
Amomum dimorphum M.F.Newman, Edinburgh J. Bot. 58(1): 173 (2001).
Distribution: Malaysia (Borneo).

Amomum_dimorphum
草丈は2mに達する大型のショウガ。林道の道すがら花と果実を発見。

Amomum_dimorphum2
葉のサイズもさることながら、liguleも結構長い。

Amomum_dimorphum3
植物体は大きくても、ひとつひとつの花は小さく、1㎝にも満たないものでした。

Amomum_dimorphum4
果実は無毛(だったはず)。

2015年8月13日 (木)

Cinnamomum kerrii Kosterm.

分類の難しいCinnamomumですが、type localityで見た種なら同定に間違いのないはず!、ということで今回は次のシナモンの仲間を1種を紹介。

----------------------
Cinnamomum kerrii Kosterm., Reinwardtia 8: 48 (1970).
Distribution: Thailand (endemic).

Cinnamomum_kerrii
現地ではごく普通に生えているが、まだ他の地域では目にしていない。クスノキ科の植物も意外と狭い範囲での固有種は多い気がする。

Cinnamomum_kerrii2
葉はCinnamomumの中でも厚みのある方。

Cinnamomum_kerrii3
花被片が大きく、この種を識別する重要な形質だろう。

2015年8月12日 (水)

Adinandra laotica Gagnep.

今週は帰宅時間が遅く、更新が滞ってしまいました。頑張って追い付きます。

-----------------------
Adinandra laotica Gagnep., Notul. Syst. (Paris) 10: 114 (1942).
Distribution: Laos, Thailand.

Adinandra_laotica
タイの標高1200mの沢沿いで見つけたAdinandra。

Adinandra_laotica2
全体的に無毛で、かつスレンダーな小型な花はAdinandra属の中でも特徴的。最初はCleyeraかも?と思ってしまいました。

2015年8月11日 (火)

Epiprinus balansae (Pax & K.Hoffm.) Gagnep.

最初はTrigonostemonと呼んでいたものの、やはり雰囲気が何となく違う。何の属だろう?、、、、と考えていたところ・・・これはEpiprinusだ! と頭に閃き、この属を調べてみると確かにそうで自分でもびっくり。

ベトナム中北部では低地からやや標高の高いところまでごく普通に見ることができます。

---------------------------
Epiprinus balansae (Pax & K.Hoffm.) Gagnep., Bull. Soc. Bot. France 71: 1023 (1925).
Epiprinus malayanus var. balansae Pax & K.Hoffm., Pflanzenr. IV, 147, X: 111 (1919).

Distribution: Vietnam (only?).

Epiprinus_balansae
不揃いなサイズの葉が輪生する様がEpiprinusの特徴(きっと)。

Epiprinus_balansae2
葉裏。割とテカテカして脈が浮き出ていました。

Epiprinus_balansae3
苞の中には大きな果実が見え隠れ。

Epiprinus_balansae4
こちらは雄花序。

2015年8月10日 (月)

Vernicia montana Lour.

ベトナムの森から無事帰国しました。今回も初めて出会う植物がたくさん。あちこち行き過ぎて種々の同定が追い付いていませんが、それはさておき、次第に視野が広がっていくことを実感できるのは嬉しい限り。地理的に前回のベトナムよりさらに日本に近づいたことで、植物も熱帯でおなじみだった分類群がずいぶん減ったように思います。全部種まで同定して定量的に評価できたら面白そう。

---------------------------
Vernicia montana Lour., Fl. Cochinch. 2: 586. (1790).
Aleurites montanus (Lour.) E.H.Wilson, Bull. Imp. Inst. Gr. Brit. 11: 460 (1913).
Distribution: China, Myanmar, Thailand, Vietnam.

Vernicia_montana
二次林の道路沿いに普通に生えていたアブラギリの仲間。

Vernicia_montana2
葉裏はやや青白い。

Vernicia_montana3
果実はシワシワですが、Euphorbiaceaeらしく3つの稜が目立っていました。

« 2015年7月 | トップページ | 2015年9月 »

カテゴリー

無料ブログはココログ