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2014年7月

2014年7月31日 (木)

Bousigonia mekongensis Pierre

これも知らなかった属のApocynaceae。果実をみつけ、この種に同定。花はまだ見たことありません。

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Bousigonia mekongensis Pierre, Bull. Mens. Soc. Linn. Paris n.s., 1: 36 (1898).
Distribution: China, Vietnam.

Bousigonia_mekongensis_pierre
葉の表は深い緑色で、葉脈が少し凹みます。枝も緑色。

Bousigonia_mekongensis_pierre2
葉裏の側脈は目立ち、Syzygiumのように辺縁部で上部の脈と結合。

Bousigonia_mekongensis_pierre3
果実のアップ。うーん、何といい表せばよいのか、イチジク型?このとき約2.5㎝ほど、結構大きいです。

2014年7月30日 (水)

Chonemorpha yersinii Vernet

現地ではぱっと見てEpigynum cochinchinensisと思ったこのApocynaceae、よくよく観察すると違う種であることに気づきました。今日、空き時間に調べてよくやくこの種にたどりつきました。Chonemorpha属、そんなのあったのか、というようにApocynaceaeはまだまだ知らない属ばかり。

Chonemorpha yersinii Vernetはインドから中国、インドネシアにかけて広く分布するChonemorpha fragrans (Moon) Alstonのシノニムとする見解もあるようです。とりあえずこれはC. yersiniiのType localityに近いのでこの学名を使っておきましょう。

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Chonemorpha yersinii Vernet, Bull. Écon. Indochine 35: 1197 (1904).
Distribution: Vietnam.

Chonemorpha_fragrans
花は白色で中心部が黄色。花以外はほぼ全体微毛に覆われています。

Chonemorpha_fragrans2
葉だけ見るとEpigynum auritum (C.K.Schneid.) Tsiang & P.T.Li にそっくり。E. auritumはまだ実物を見たことないけれど、全体的にもう少し毛が粗っぽそう。

Chonemorpha_fragrans3
花弁は花筒まで切れ込んでいます。

D.J. Middleton (1999) Apocynaceae in Flora of China 7(1) の検索表ではEpigynumとChonemorphaの違いは
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44. Inflorescens flat topped and umbel-like; sepals free from each other  32.Epigynum
44. Inflorescens a panicle; sepals often connate into a tube 33. Chonemorpha
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とありますが、この検索表では写真の植物はうまく分類できないのでした・・・いやはや難しい。ただ、果実はEpigynumは長さ1㎝以下、Chonemorphaは長さ1.5㎝以上あるそうで、果実があれば確実に同定できそうです。次回訪問時に探してみましょう。

2014年7月29日 (火)

Swintonia floribunda Griff.

Artocarpus gomezianusに続き、今回のベトナムで見つけた植物シリーズ。忘れないうちにいくつか紹介しておきましょう。

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Swintonia floribunda Griff., Proc. Linn. Soc. London 1: 283 (1846).
Distribution: Myanmar, Thailand, Vietnam.

Swintonia_floribunda1
遠くに白い花の咲いている木を発見(写真真ん中の右側の付近)。「あれが欲し~い!」とおねだりしたら、同行していたK君が頑張って採りに行ってきてくれました。

Swintonia_floribunda
遠くからOleaceae? Wendlandia?と見当をつけてましたが、答えは全然違ってSwintonia。なるほどなるほど、新たな選択肢が増えました。

Swintonia_floribunda2
葉裏はSwintoniaらしく、真っ白。

Swintonia_floribunda3
Swintoniaの咲いている花を初めて見ました。やっぱりAnacardiaceae、花弁は小さく、1㎜以下。

Swintonia_floribunda4
以前掲載したS. pierreiとは大きく違って、果実の翼が発達しているのが特徴です。

2014年7月28日 (月)

Artocarpus gomezianus Wall. ex Trécul

(おそらく自分しか呼んでないだろうけど)通称ゴメちゃん。Artocarpus ではArtocarpus chamaに次いでちらほらと見かける種です。

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Artocarpus gomezianus Wall. ex Trécul, Ann. Sci. Nat., Bot. III, 8: 118 (1847).
Distribution: India, Indonesia, Myanmar, Malaysia,  Philippines, Singapore, Sri Lanka, Thailand, Vietnam.

Artocarpus_gomeziana
ジャックフルーツ(A. heterophyllus)ともA. chamaともずいぶん印象が違いますが、葉はいかにもArtocarpusというような深緑色。

Artocarpus_gomeziana2
葉裏の様子。側脈は明瞭に隆起し、三次脈もやや隆起しています。枝葉は無毛。

Artocarpus_gomezianus3
果実は直径5-8㎝の手頃なサイズ。

Artocarpus_gomezianus4
果実の中身はどんなのだ、と切ってみると赤色でびっくり! そして乳液がたくさん出てきて、案の定剪定ばさみがベトベトになってしまいました・・・。

2014年7月27日 (日)

Triadica cochinchinensis Lour

ベトナムから無事帰国しましたので、ぼちぼち再開します。いやーなかなか忙しい日々でしたが、おかげで多くの植物に出会えました。この時期、低地は花や果実が多いですが、1000mを超える高地では少なかったように思います。

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Triadica cochinchinensis Lour, Fl. Cochinch. 610 (1790).
Distribution: Cambodia, China, India, Indonesia, Laos, Malaysia, Myanmar, Philippines, Thailand, Vietnam.

Triadica_cochinchinensis
赤色を帯びる新枝と長い葉柄、そして葉の接合部にある腺が特徴的な種です。

Triadica_cochinchinensis2
葉の形は楕円形で、葉裏は緑白色。


2014年7月 6日 (日)

Alchornea tiliifolia (Benth.) Müll.Arg.

かなり広域に分布指定していて変異に富んでいるArchorneaの1種。線引きができないため、現在はこの名前で呼ばれているようです。これはタイでは南部に分布しているタイプ。

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Alchornea tiliifolia (Benth.) Müll.Arg., Linnaea 34: 168 (1865).
Stipellaria tiliifolia Benth., Hooker's J. Bot. Kew Gard. Misc. 6: 4 (1854).
Distribution: China, Bangladesh, Bhutan, India, Malaysia, Myanmar, Thailand, Vietnam.

Alchornea_tiliifolia
やや標高の高いところの沢沿い、場所によっては林縁でも普通にみられます。

Alchornea_tiliifolia2
葉の基部の脈は3つで、外側とそれぞれの間にglandがあり。

Alchornea_tiliifolia3
果実は短い花序に数個つき、表面は小さな突起があったりなかったり。

2014年7月 5日 (土)

Aporosa tetrapleura Hance

Antidesmaはまだ数種類見ているのですが、いい写真がすぐに出てこないのでひとまずAporosaを。明日から日本を離れ、東南アジアの森に植物を探しに出かけてきます。そのため更新が遅れる、または停止してしまうかもしれませんが、、、ご容赦ください。

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Aporosa tetrapleura Hance, J. Bot. 14: 260 (1876).
Distribution: Cambodia, Vietnam.

Aporosa_tetrapleura
Aporosaは苦手科目のひとつですが、この種は葉の形が特徴的なのであっさり同定できました。

Aporosa_tetrapleura2
葉は厚く、裏面には細かい脈が明瞭に見えます。

Aporosa_tetrapleura3
花が小さいあたりはやっぱりAporosa。

Aporosa_tetrapleura4
果実も小さいけれど、いい具合に色づき始めています。リンゴのような桃のような。

2014年7月 4日 (金)

Antidesma puncticulatum Miq.

Antidesma buniusとしばし悩みましたが、やっぱりこの種に同定。A. buniusは腋生(/頂生)の花序をつけるのでこれは違うはず。

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Antidesma puncticulatum Miq., Fl. Ned. Ind., Eerste Bijv. 468 (1861).
Distribution: Cambodia, India, Indonesia, Laos, Malaysia, Myanmar, Philippines, Sri Lanka, Thailand, Vietnam.

Antidesma_bunius
葉はテカテカのダエンバ。

Antidesma_bunius2
葉裏もテカテカ(標本にしても)で細かい際脈が明瞭に見えるところが特徴的です。

Antidesma_bunius3
果実はとてもすっぱい。ので、疲れたときに食べれば元気になれます!

2014年7月 3日 (木)

Antidesma ghaesembilla Gaertn.

長い葉柄と葉の形が特徴的なので、すぐにそれと分かるAntidesmaの一種。しかし種小名の読み方が難しく、未だに名前を覚えられないAntidesmaでもあります。グハエセムビラ?

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Antidesma ghaesembilla Gaertn., Fruct. Sem. Pl. 1: 189 (1788).
Distribution: Australia, Bangladesh, Cambodia, China, India, Indonesia, Laos, Malaysia, Myanmar, Nepal, Papua New Guinea, Philippines, Sri Lanka, Thailand, Vietnam.

Antidesma_ghaesembilla
葉の長さはだいたい6-9㎝ほど。低地の乾燥季節林、乾燥フタバガキ林に生えています。

Antidesma_ghaesembilla2
乾燥地に生えるため、葉はやや厚みがあり、両面に光沢があります。葉の基部はややcordate気味。

2014年7月 2日 (水)

Actinidia latifolia (Gardner & Champ.) Merr.

Actinidiaは温帯域の植物とばかり思っていましたが、熱帯にも生えていました。さすがに果実があると、シマサルナシにそっくりでマタタビ属の仲間だと容易に分かります。これはかなり広く分布している種類の模様。

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Actinidia latifolia (Gardner & Champ.) Merr., J. Straits Branch Roy. Asiat. Soc. 86: 330 (1922).
Heptaca latifolia Gardner & Champ. in Hooker's J. Bot. Kew Gard. Misc. 1: 243 (1849).
Distribution: Cambodia, China, Laos, Malaysia, Thailand, Vietnam.

Actinidia_latifolia
台湾にも生えていて、タカサゴサルナシという和名もあるそうです。

Actinidia_latifolia2
葉裏は真っ白。

Actinidia_latifolia3
果実はシマサルナシに近い形状。食用になるそうですが、これはまだ若くて食べられませんでした。









2014年7月 1日 (火)

Phyllanthus roseus (Craib & Hutch.) Beille, Gagnep.

これでPhyllanthusは一区切り! ちょっと多型的な種ですが、ひとまずこの名前をあてておきましょう。将来的に2種には分けられそうですが、もっとたくさんのサンプルを見るが必要があります。

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Phyllanthus roseus (Craib & Hutch.) Beille, Gagnep., Fl. Indo-Chine [P.H. Lecomte et al.] 5: 590 (1927).
Phyllanthodendron roseum Craib & Hutch., Bull. Misc. Inform. Kew 1910: 23 (1910).
Distirbution: Cambodia, Laos, Thailand, Malaysia, Vietnam.

Phyllanthus_roseus
高さ0.5-2mほどの低木。緑色が美しい。

Phyllanthus_roseus3
葉裏は白く、無毛。

Phyllanthus_roseus2
果実は大きくて直径1.5-2㎝ほど。なんだか美味しそう。

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