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2014年4月

2014年4月30日 (水)

Ardisia attenuata Wall. ex A.DC.

インドシナ半島のMyrsinaceaeを勉強するには最低限以下の3つをおさえておきたいところ。そして最近になっても次々と新種が記載されている状況なので、置いて行かれることのないようフォローしていかなくてはなりません。いやまあ自分は手を広げすぎて、そもそも追いついてすらいないんですけどね・・・。

Pitard  J (1930). Myrsinacéee In: Flore générale de l’Indo-Chine (eds) P.H. Lecomte, H Humbert and F. Gagnepain 3: 765-877, Masson Paris.

Larssen K & CM Hu (1996) Flora of Thailand 6 Myrsinaceae: 81-178. Forest Herbarium, Royal Forest Dept., Bangkok.

Hu CM and JE Vidal (2004) Flore du Cambodge, du Laos et du Vietnam, Volume 32: Myrsinaceae.  227 pp. Museum national d'histoire naturelle, Paris.

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Ardisia attenuata Wall. ex A.DC., Trans. Linn. Soc. London 17: 119 (1834).
Ardisia garrettii H. R. Fletcher, Bull. Misc. Inform. Kew. 1937: 30. (1937).
Distribution: China, Myanmar, Thailand, Vietnam.

Ardisia_attenuata
高さ1-3mのやや標高の高い森に生えるArdisia。これはタイのDoi Inthanonの標高1700m付近で見かけた個体です。

Ardisia_attenuata2
花序の柄は3-4㎝でそこから約2㎝の花柄のある花を2-8個つけます。うーむ、これといった特徴が見出せない。。。

2014年4月29日 (火)

Ardisia pubicalyx var. collinsiae (H.R.Fletcher) C.M.Hu

やや湿り気のある常緑樹林に広く分布しているArdisiaの一種。

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Ardisia pubicalyx var. collinsiae (H.R.Fletcher) C.M.Hu, Blumea 44: 404 (1999).
Ardisia collinsiae H.R.Fletcher, Bull. Misc. Inform. Kew 1937: 27 (1937).
Ardisia penduliflora Pit., Fl. Indo-Chine [P.H. Lecomte et al.] 3: 849 (1930).
Distribution: Indonesia, Laos, Malaysia, Thailand, Vietnam.

Ardisia_collinsiae
葉は20㎝とやや大型のArdisiaですが、樹高は1-2mとそんなに高くなりません。

Ardisia_collinsiae2
側脈はわずかに隆起して目立ち、辺縁部で上の脈と結合。葉の縁に低い鋸歯があるのも特徴ひとつ。

Ardisia_collinsiae3
A. helferiに似た特徴的な花序を出します。手前の花序は先端部に花が集まっていますが、奥の花序はやや等間隔に花がポツポツとついています。

2014年4月28日 (月)

Ardisia crenata Sims spp. crenata

これはどこからどう見てもマンリョウ・・・と思って調べたところ、やはりマンリョウで正解でした。

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Ardisia crenata Sims, Bot. Mag. 45: t. 1950 (1817).
ssp. creanta
Distribution: Cambodia, China, India, Japan, Malaysia, Philippines, Thailand, Vietnam.

Ardisia_crenata
草丈は日本とだいたい一緒。これは50㎝くらいの個体でした。

Ardisia_crenata2
葉の質感も横枝の先につける花序もそっくり。

2014年4月27日 (日)

Ardisia impressa H.R.Fletcher

Ardisiaも多様に分化している種類の多い分類群。なかなか同定が追いついていない部分もあり、どこまで紹介できるか分かりませんが、思いつくままにアップしていきます。

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@ Ardisia impressa H.R.Fletcher, Bull. Misc. Inform. Kew 1937: 31 (1937).
var. impressa
Distribution: Thailand.

Ardisia_impressa
高さ50㎝程度の小さな低木Ardisia。何だかあまり良い写真が撮れていませんでした。

Ardisia_impressa2
生葉の葉裏は脈がうっすら見える程度。

Ardisia_impressa4
しかし乾かすと、両面に側脈と三次脈が浮き出て、葉裏には明瞭な黒点が見えるようになります。これがこの種の特徴のひとつ。

Ardisia_impressa3
加えて、花は腋生で通常1~3個程度。こんなArdisiaを見かけたらA. impressaにしておいていいでしょう!

2014年4月26日 (土)

Ardisia villosa var. ambovestita Walker

Anacardiaceaeは他にBuchanania, Dracontomelon, Gluta, Lannea, Mangifera, Melanocyla Semecarpus, Spondiasなど見たことはあるのですが、いざこれらの写真を探してみると、ほとんど葉っぱだけで花や果実を見ていないことに気づき、意外とあっさりネタ切れになってしまいまいした・・・。

次はPrimulaceaeのArdisiaを頑張ってみます。

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@ Ardisia villosa var. ambovestita Walker, Philipp. J. Sci. 73: 91 (1940)
Destribution: Cambodia, China, Vietnam.

Ardisia_villosa
草丈は60㎝ほどで少し標高の高い、沢沿いなどに湿り気の多い林床に生えている。

Ardisia_villosa3
種小名のvillosaの通り、全体に毛が密生しています。分かりやすく言ってしまえば毛の生えたマンリョウ。

2014年4月25日 (金)

Toxicodendron succedaneum (L.) Kuntz

カンボジアで見つけたハゼノキ。まあハゼノキとしてみれば確かにハゼノキでした。マレーシアまで、こんなに広域分布しているとは。とはいえ、さすがに熱帯だけあって低地にはなく、標高1000m付近になってようやく姿を現しました。

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Toxicodendron succedaneum (L.) Kuntze, Revis. Gen. Pl. 1: 154 (1891).
Distribution: Cambodia, China, India, Japan, Korea, Laos, Malaysia, Myanmar, Thailand, Vietnam.

Toxicodendron_succedaneum
日本のハゼノキに比べると全体的に小型の印象。

Toxicodendron_succedaneum2
葉裏の様子。脈は確かにハゼノキっぽい。

Toxicodendron_succedaneum3
果実の様子。あまり実つきは良くありませんでした。

2014年4月24日 (木)

Swintonia pierrei Hance

インドのSwintonさんに献名されたSwintonia属。何だかいい響き。S. pierreiはカンボジアやベトナム南部では低地の乾燥する常緑樹林にたくさん生え、優占種のひとつとなる種類(ですが、現地では大木はほとんど伐採されてしまっている)。それでも行くところに行けば、稚樹はたくさん生えており、かつてのこの大木が生い茂っていた森を彷彿とさせる。

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Swintonia pierrei Hance, J. Bot. 14: 257 (1876).
Distribution: Cambodia, Vietnam.

Swintonia_pierrei
勢いよく伸びた花序、いかにもAnacardiaceaeという感じです。

Swintonia_pierrei2
Swintoniaの特徴は今まで出会った種を見る限り、この長い葉柄と白っぽい葉裏でOK。

Swintonia_pierrei3
この仲間は果実のガクが翼状になり、5㎝近く発達するものも。S. pierreiはあまり発達せず、だから分布域もあまり広くないのかも?

2014年4月23日 (水)

Bouea oppositifolia (Roxb.) Adelb.

今日からはAnacardiaceaeをいくつか。かなり広義で同一種として捉えられているBouea oppositifolia。隠ぺい種がたくさんありそうな気はしているものの、いかんせん標本にすると識別できる特徴があまりない点と広域分布なのでで整理が大変そうという点から、どうにもしがたいグループと勝手に認識している。うーむ。

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Bouea oppositifolia (Roxb.) Adelb., Blumea 6: 326 (1948).
Distribution: Cambodia, China, India, Indonesia, Laos, Malaysia, Thailand, Vietnam

Bouea_oppositifolia
カンボジアやベトナムに産するのは葉が小型になるタイプ。低地から5-600mまでの乾燥気味の常緑樹林に多い。

Bouea_oppositifolia2
葉の脈はよく見えるが、凹凸はあまりない。

Bouea_oppositifolia3
腋生の花序に黄色い花がたくさん。

2014年4月22日 (火)

Combretum indicum (L.) DeFilipps

山地に割と普通に生えている、つる性のCombretum。たくさん見かけていましたが、長い間正体不明であり、花が咲いているのをみつけてようやく同定できました。Quinsqualisの名で広く呼ばれています。

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 Combretum indicum (L.) DeFilipps, Useful Pl. Dominica: 277 (1998).
Quisqualis indica L., Sp. Pl. ed. 2: 556 (1762).
Distribution: Africa, Bangladesh, Cambodia, China, India, Indonesia, Laos, Malaysia, Myanmar, Nepal, Pakistan, Papua New Guinea, Philippines, Singapore, Sri Lanka, Thailand, Vietnam, Pacific islands

Comgretum_indicum2
花は枝先に集まって咲く。

Comgretum_indicum3
葉裏の脈は隆起して、毛があるためザラザラしています(毛の程度にはかなり変異があり)。

Comgretum_indicum4
赤いものから白っぽいものまで花弁の色も大きく変異があります。

Comgretum_indicum
一部では葉が変化してトゲ状になったりします。

2014年4月21日 (月)

Combretum punctatum Blume

こちらはやや標高の高い山地林でちらほら見かけるCombretum。

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Combretum punctatum Blume, Bijdr. Fl. Ned. Ind.. 640 (1826).
Distribution. Cambodia, Indonesia, Malaysia, Thailand, Vietnam.

Combretum_punctatum
半つる性で、光を求めて勢いよく長いシュートを伸ばしていました。

Combretum_punctatum5
種小名のpunctatumは点状のという意味に由来する言葉で、葉裏のこの様子を表したものと思われます。

Combretum_punctatum3

花の様子。花弁はとても小さく、雄蕊が長く突出しているのが特徴的。

Combretum_punctatum4
果実の翼は4枚。1.5-2㎝程度の可愛らしい果実をたくさんつけます。

2014年4月20日 (日)

Getonia floribunda Roxb.

雰囲気からCombretaceaeを連想し、花を頼りに調べたらこの種にたどり着きました。

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Getonia floribunda Roxb., Pl. Coromandel 1: 61 (1795)
Distribution: Bangladesh, Cambodia, China, India, Laos, Malaysia, Myanmar, Singapore, Thailand, Vietnam.

Getonia_floribunda
全体の様子。乾燥地に生えるあまりぱっとしない低木でした。花も地味な色をしています。

Getonia_floribunda2
葉裏は何というか、いかにもCombretaceaeっぽい脈ですね。

Getonia_floribunda3
花序は腋生、または頂生。全体に細かい毛が生えています。

2014年4月19日 (土)

Platea latifolia Blume

Icacinaceaeがもう1種あるのを忘れていました。広域に分布しているPlatea latifolia。やや湿り気のある山地林の沢筋などに広く生育しています。

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Platea latifolia Blume, Bijdr. Fl. Ned. Ind. 13: 646 (1826).
Distribution: Bangladesh, Cambodia, China, India, Indonesia, Laos, Malaysia, Philippines, Singapore, Thailand, Vietnam.

Platea_latifolia
葉は楕円形で枝や葉柄の色も割と特徴的。

Platea_latifolia2
葉裏は銀白色。はしご状の三次脈がわずかに見える程度です。

Platea_latifolia3
短い柄の先に3-4㎝程度の果実をつけていました。

2014年4月18日 (金)

Terminalia nigrovenulosa Pierre

乾季の影響をやや受ける落葉樹林から低地の山地林に渡って広く分布しているTerminaliaの1種。

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Terminalia nigrovenulosa Pierre, Pl. Util. col. Franç. 315 (1886).
Terminalia triptera Stapf, Bull. Misc. Inform. Kew 1895: 103 (1895).
Distribution: Cambodia, China, Laos, Malaysia, Myanmar, Thailand, Vietnam.

Terminalia_niglobenulosa
満開のときは絢爛さがありますね。

Terminalia_niglobenulosa2
葉は葉質が薄く、裏が白っぽい。Terminaliaの中では端正に思えます。葉の基部の葉柄の付け根から少し離れた位置に腺があるのがポイント。

Terminalia_niglobenulosa3
花のひとつひとつはとても小さい。

Terminalia_niglobenulosa4
果実は2㎝弱で翼は3枚。この写真は別の場所で撮影した別個体のものです。

2014年4月17日 (木)

Terminalia calamansanay Rolf

Terminaliaの仲間をもうひとつ。こちらも分布域は広く、低地の乾燥地を中心に常緑樹林の林縁部にも、割と普通に見かける種類です。本種は日本では薬用に利用していないからか、和名が見つかりませんでした。

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Terminalia calamansanay Rolf, J. Linn. Soc., Bot. 21: 310 (1884).
Distribution: Cambodia, Indonesia, Laos, Malaysia, Myanmar, Philippines, Thailand, Vietnam.

Terminalia
葉は細長く、葉柄もはっきりしています。

Terminalia2
葉裏の脈は細かい脈まで見えています。

Terminalia3
果実には2つの翼が発達。

2014年4月16日 (水)

Terminalia chebula Retz.

Combretaceaeの仲間で、乾燥フタバガキ林を好んで広く分布しています。名前の由来は知りませが、ミロバランノキという和名もあるそうで、果実は抗菌作用や止血、下痢止めなどに利用され薬学分野では割と有名な木のようです。

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Terminalia chebula Retz., Observ. Bot. (Retzius) 5: 31 (1789).
Distribution: Bangladesh, Bhutan, Cambodia, China, India, Laos, Malaysia (introduced), Myanmar, Nepal, Sri Lanka, Thailand, Vietnam.

Terminalia_chebula
葉は全縁であまり特徴はつかめにくいですが、ちょっとだえ対生っぽく葉がつく点、全体に黄色味を帯びている点、やや長い葉柄をもっている点などがポイント。

Terminalia_chebula2
Terminaliaの仲間には葉柄や葉に腺があるものが多く、この位置も識別点です。

Terminalia_chebula3
果実はナツメのような楕円形をしています。

2014年4月15日 (火)

Pyrenacantha volubilis Hook.

あまり目立たないけれど、低地~山地の森でポツポツと見かける、つる性のIcacinaceaeのです。インドからインドシナを通って中国まで広く分布しており、変異も大きいのでいくつかの変種が記載されています。

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Pyrenacantha volubilis Hook., Bot. Misc. 2: 107 (1830)
Distribution: Cambodia, China, India, Laos, Sri Lanka, Thailand, Vietnam.

Pyrenacantha_volubilis
これも雰囲気は確かにIcacinaceaeっぽい。

Pyrenacantha_volubilis2
葉裏の脈は割とはっきり。低い大きな鋸歯があるのも特徴のひとつ。

Pyrenacantha_volubilis3
この果実は上の写真とは別個体のもの。1~5,6個の果実をつけるようです。花はまだ見たことありません。いつの日にか。

2014年4月14日 (月)

Nothapodytes montana Blume

Icacinaceaeをもうひとつ。日本のクサミズキ Nothapodytes nimmonianus (J.Graham) Mabb. と同じ属の植物で、これも同定は難儀しました。

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Nothapodytes montana Blume, Mus. Bot. 1: 248 (1851).
Distribution: Indonesia, Malaysia, Thailand.

Notaphotides_montana

Notaphotides_montana2_2
葉裏は光沢があって無毛。乾くと真っ黒に。

Notaphotides_montana3
花を単独で見ると、確かにクサミズキに似ていますね。


2014年4月13日 (日)

Apodytes dimidiata E.Mey. ex Arn.

ときどき「特徴のないのが特徴」という何とも言い表しがたい植物がありますが、その代表格のひとつがIcacinaceae。この種も最初は葉っぱだけで同定しようとして、皆目見当もつきませんでした・・・。

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Apodytes dimidiata E.Mey. ex Arn., J. Bot. [Hooker] 3: 155 (1841).
Distribution: Cambodia, China, India, Indonesia, Malaysia, Myanmar, Philippines, Sri Lanka, Thailand, Vietnam.

Apodytes_dimidata
強いて言うなら少しだらしない感じの植物がIcacinaceae。

Apodytes_dimidata3
葉裏の様子。全縁で托葉もなし。葉は柔らかいです。

Apodytes_dimidata4
花は小さく、反り返る白い花弁と突き出しためしべが特徴的です。

Apodytes_dimidata2_2
果実もちょっと変わった形。果実の緑色の部分は熟すとやがて赤色になり、森で異彩を放っています。


2014年4月12日 (土)

Naravelia laurifolia Wall ex. Hook. f. & Thomson

カンボジアで見つけたこの植物、Clematisを探してもこんな種類はないと思ったら、Naraveliaという熱帯に分布する知らない属でした。

Naraveliaに関しては田村先生の下記の文献がとても参考になりました。
Tamura Michio (1986) A revision of genus Naravelia. Acta Phytotax. Geobot. 37: 106-110.

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Naravelia laurifolia Wall ex. Hook. f. & Thomson, Fl. Ind. [Hooker f. & Thomson] 1: 3 (1855).
Distribution: Cambodia, Laos, Malaysia, Myanmar, Philippines, Thailand, Vietnam.

Naravelia_laurifolia
ぱっと見て葉は2対が対生。

Naravelia_laurifolia2
Clematis属は3小葉から構成されますが、Naraveliaの葉は頂小葉が変形して巻きひげとなります。この写真では巻きひげの先が撮影されていないので分かりにくいです、ごめんなさい。

Naravelia_laurifolia3
花弁は細長く、先が少し膨らむ棍棒状。花色は黄色でした。

Naravelia_laurifolia4
果実を見れば一目でセンニンソウ属(Clematis)の仲間ということが分かりますね。

2014年4月11日 (金)

Melodinus cambodiensis Pierre

Annonaceaeはこれで一区切り。ここからはある程度グループごとにまとめながらも、あまりこだわらずにランダムに掲載していきたいと思います。

まずはこちら。Melodinus fusiformis Champ. ex Benth.にのシノニムとされていることもありますが、私は別種扱い。
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Melodinus cambodiensis Pierre, Bull. Mens. Soc. Linn. Paris n.s., 1: 103 (1898)
Distribution: Cambodia, Laos, Thailand.

Melodinus_cambodianus
未だに知らない属の多いApocynaceaeですが、こんな形の葉で葉が厚くて緑色が濃ければMelodinusと判断していいでしょう。

Melodinus_cambodianus2
葉裏の脈は網目状。若枝には毛が生えていりますが、すぐに無毛に。

Melodinus_cambodianus3
花序にはうっすらと毛が生え、花をたくさんつけます。

Melodinus_cambodianus4_2
果実は直径5-6㎝ほどもあり、テカテカしていて硬い硬い。まるでStrychnosの果実よう。

2014年4月10日 (木)

Goniothalamus repevensis Pierre ex Finet & Gagnep.

Goniothalamusが少しずつ分かってきました。この種がきっとG. repevensisでしょう。花はGoniothalamusにしては珍しくピンク色をしているそう。いつか見てみたい。

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Goniothalamus repevensis Pierre ex Finet & Gagnep., Bull. Soc. Bot. France 53(4): 120 (1906)
Distribution: Cambodia, Thailand.

Goniothalamus_repevensis
葉はやや小型。

Goniothalamus_repevensis2
裏面の側脈はあまり見えない。

Goniothalamus_repevensis3
短い柄と果実が長く伸びるのが特徴。

2014年4月 9日 (水)

Goniothalamus undulatus Ridl.

同定していたAnnonaceaeのネタが尽きてしまったので、今日はタイで見つけたGoniothalamus1種を新たに同定してみました。

タイのGoniothalamusについては、下記の論文でとてもよく整理されています。これなら花か果実があれば同定できるはず!
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Saunders R.M.K. and Chalermglin P. (2008) A synopsis of Goniothalamus species (Annonaceae) in Thailand, with descriptions of three new species. Botanical Journal of the Linnean Society 156: 355–384
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と勢いづいて、Kaeng Krachan(Petchaburi 県)で見つけたこの種を同定したところ、Goniothalamus undulatus Ridl.にいきあたりました。しかし分布図からすると、この地域にはG. undulatusではなく、Goniothalamus sawtehii C.E.C.Fisch. が分布している模様。うーむ。

まあでもきっとG. undulatusなのでしょう。良く似たこの2種は花形質も違うようなので、今度花を探しに行けば明確な結論が得られるはず。以下の写真は10月4日に撮影したものなので、5-8月頃に行けば花が見れるかなぁ。

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Goniothalamus undulatus Ridl., J. Fed. Malay States Mus. 10: 81 (1920).
Distribution: Thailand

Goniothalamus_undulatus2
4-6mのすらっと伸びた低木で、葉は15㎝前後。

Goniothalamus_undulatus
若い枝や葉裏の脈上には短い茶色い毛が密に生えています。

Goniothalamus_undulatus3
果実の様子。Monocarpaの得が1.6㎝ほどあり、この特徴から判断するとG. undulatusに(G. sawtehiiは柄がsubsessile または6㎜以下)。

2014年4月 8日 (火)

Goniothalamus tamirensis Pierre ex Finet & Gagnep.

カンボジアでは低地~900mまでの常緑樹林によく生えているGonithalamus。枝や葉に茶色い毛がたくさん生えているのですぐにそれと分かります。

下の写真は var. kamputensis Finet & Gagnep., Bull. Soc. Bot. France 53 (4): 119 (1906).のタイプローカリティ―で得たのでそれだと思うのですが、この変種は何が違って区別されているのか、実はまだよく知らなくて言及できません。

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Goniothalamus tamirensis Pierre ex Finet & Gagnep., Bull. Soc. Bot. France 53 (4): 119 (1906).
Distribution: Cambodia, Thailand.

Goniothalamus_tamirensis

Goniothalamus_tamirensis2
脈は三次脈までしっかり見え、茶色い毛が目立ちます。

Goniothalamus_tamirensis5
花の写真がありました。斜め下からの撮影ですが、これではちょっと分かりにくい。何故このアングルだったのか、今となっては知る由もなし。

Goniothalamus_tamirensis4
果実はこちら。これまでに掲載したものとあまり変わらないですね。

2014年4月 7日 (月)

Polyalthia evecta Finet & Gagnep.

葉を見てGonitohalamus!と思い込んでいたこの植物、今日になってようやくこの種の名前が決まりました。なんとGoniothalamusではありませんでした・・・。この果実の特徴と葉裏にうっすらと毛があることから、

Polyalthia evecta Finet & Gagnep.

でしょう。この種には3つほど変種が知られており、var. evecta かvar. intermeidaのどちらかと思うのですが、調べ切れておらず、まだ言及できません。いずれにせよ以前紹介したP. evectaとは別のタイプですね。すっかり騙されていました。2014/4/11 追記

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比較的小型のGoniothalamus。Goniothalamus repevensis Pierre ex Finet & Gagnep.と思ったのですが、どうやら違う模様。ひとまずsp.1で掲載しておきます。

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Goniothalamus sp. 1

Goniothalamus_repevensis

葉は10㎝程度。

Goniothalamus_repevensis_2
やはりGoniothalamus!、脈が腹筋っぽいです。

Goniothalamus_repevensis3
果実も球状で小さく、なかなか可愛げがあるのです。

2014年4月 6日 (日)

Goniothalamus velutinus Airy Shaw

Annonaceaeもだいぶネタが尽きてきました。頭の中では次はアレを紹介しよう!と思っても、いざ写真を探すと現場で自分が写真を撮ってにいなかったりでMiliusaやOropheaなど今回は紹介できず。またの機会ということで・・・。ひとまずPolyalthiaの次はGoniothalamusをいくつかアップしておきます。

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Goniothalamus velutinus Airy Shaw, Bull. Misc. Inform. Kew 1939: 286 (1939).
Distribution: Malaysia (Sarawak) + ???

Goniothalamus_veluntinus
葉は大きいながらも優しい印象のG. velutinus。サラワクでは明るい林床にぽつぽつと比較的目にすることができました。

Goniothalamus_veluntinus2
葉裏の脈はいかにもGoniothalamusっていう感じですね。この褐色の毛もそれっぽい。

Goniothalamus_veluntinus4
大きな葉をつける割に、花は小さいようです。こちらはまだつぼみ。

Goniothalamus_veluntinus3
果実も小さいですね。


2014年4月 5日 (土)

Polyalthia cerasoides (Roxb.) Bedd.

何だかどこにでもありそうな、いまいち特徴のつかめないPolyalthia cerasoides。逆にそれがこの種の特徴と認識しています。以下の写真はカンボジアで畑の傍の藪の中に生えていた個体。タイでも乾燥フタバガキ林でも目にしたことがあり、比較的乾燥して明るいところを好むようです。高さ20mにもなるそうですが、そんな大木になった株にはまだ出会ったことがありません。

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Polyalthia cerasoides (Roxb.) Bedd., Fl. Sylv. S. India t. 1 (1869).
Guatteria cerasoides Dunal, Monogr. Anonac. 127 (1817).
Distribution: Cambodia, China, India, Laos, Myanmar, Thailand, Vietnam.

Polyalthia_cerasoides
何というか、あまりしゃきっとしておらず、でろーんと枝が伸びています。

Polyalthia_cerasoides2
葉裏の側脈はうっすうらと浮き出て、上の脈と結合。

Polyalthia_cerasoides3
果実があればすぐにこの種と分かるほど、結構特徴的な形をしています。

2014年4月 4日 (金)

Polyalthia jucunda (Pierre) Finet & Gagnep.

葉も果実も大型のPolyalthia。おそらくインドシナでは一番大きい部類に入るのではないでしょうか。標高300-900mの山地林に比較的良く見られます。

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Polyalthia jucunda (Pierre) Finet & Gagnep., Bull. Soc. Bot. France 53 (4): 93 (1906)
Unona jucunda Pierre, Fl. Forest. Cochinch. t. 25 (1881).
Distribution. Cambodia, Thailand, Vietnam.

Polyalthia_jucunda
葉は20㎝を超え、長方形のような形。

Polyalthia_jucunda2
葉の裏は側脈がやや浮き出て、これが良く似たPolyalthia thoreliiとの識別点。P. thoreliiは葉質もさらに薄いですが、本種はより厚くがっしり。

Polyalthia_jucunda3
果実も迫力のあるこのサイズ。赤いこともあって遠くからでも良く目立っていました。

2014年4月 3日 (木)

Chieniodendron hainanense Tsiang & P.T.Li

またしても聞きなれない属をひとつ。Flora of Chinaにはこの種は中国にだけ分布とあり、ちょっと同定に自信がありませんが、ひとまずこの種にしておきます。これはタイで見つけた個体です。

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Chieniodendron hainanense Tsiang & P.T.Li, Acta Phytotax. Sin. 9: 375 (1964).
Oncodostigma hainanense (Merr.) Tsiang & P.T. Li,  Fl. Reipubl. Popularis Sin. 30(2): 81, pl. 34 (1979).
Meiogyne hainanensis (Merr.) Tien Ban, Bot. Žurn. (Moscow & Leningrad) 58: 1148 (1973).
Distribution: China, Thailand?

Chieniodendron_hainanense
葉はあまりAnnonaceaeっぽくないですね。。

Chieniodendron_hainanense5
中国産のものに比べてわずかに側脈が少ないか? 

Chieniodendron_hainanense4
花被片は外側は茶褐色の毛で覆わていて、他のAnnonaceaeと同様、下を向いて咲かせます。

Chieniodendron_hainanense3
花の正面はこんな感じ。落ち着いた色合いで個人的には好きなのですが、じーっと見てるとちょっと不気味かも?

Chieniodendron_hainanense2
20mに達する高木でした。すらっと伸びていて、地面に落ちた花を見つけないと、咲いていることに気づかないほど。

2014年4月 2日 (水)

Alphonsea boniana Finet & Gagnep.

まだ数種しかAlphonsea属の植物に出会っていませんが、最近になってようやくこの属の雰囲気というものが掴めてきました(と思っているだけかも)。どちらかというと低木で、低地の常緑樹林内にちらほらと生えています。

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Alphonsea boniana Finet & Gagnep., Bull. Soc. Bot. France 53(4): 162 (1906).
Distribution: Thailand, Vietnam + ?.

Alphonsea_boniana
葉は長さ10㎝弱。

Alphonsea_boniana5
葉裏はテカテカ。側脈は少し隆起して見える程度。この脈の走り方が何となくPolyalthiaと違うのです。

Alphonsea_boniana3
花は白色の1㎝に満たない小さな花です。

Alphonsea_boniana4
果実の表面がぶつぶつでした。

2014年4月 1日 (火)

Polyalthia parviflora Ridl.

低地から山地の常緑樹林に生える低木。まだ2回ほどしか出会ったことがありません。

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Polyalthia parviflora Ridl., J. Straits Branch Roy. Asiat. Soc. 61: 49 (1912).
Polyalthia rufa Craib, Bull. Misc. Inform. Kew 1924: 82 (1924)
Distribution: Cambodia, Malaysia, Thailand.

Polyalthia_parviflora
葉は細長く、長さ5-8㎝程度。

Polyalthia_parviflora2
葉柄は短く、葉の基部はわずかにCordate。若い枝には茶色い毛が生えています。

Polyalthia_parviflora3
果実の柄も葉柄と同様、とても短いです。花はまだ見たことないですが小さそうですね。

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