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2011年5月

2011年5月31日 (火)

Polyalthia evecta

バンレイシ科の一属、Polyalthia属は東南アジアを中心とする世界の熱帯に広く、約120種ほどが分布しています。

カンボジアにも以下の5種+αが分布しているそうですが、
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Polyalthia cerasoides
Polyalthia evecta
Polyalthia modesta
Polyalthia simiarum
Polyalthia suberosa
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今のところ私がはっきりと確認できているのは下の写真のPolyalthia evecta Finet & Gagnep. のみ。花柄が赤褐色、花弁は薄い黄色をしていて、小さいながらもなかなかカラフルで印象的な花でした。
Polyalthia2

葉は長楕円形で丸みを帯びています。他に似たような葉の形を持つ植物を見ていないので、一度で覚えることができました。
Polyalthia1

2011年5月30日 (月)

Melodorum fruticosum

カンボジアではごく普通に生えていた Melodorum fruticosum Lour.  最初にこの名を聞いたときには、メロロドム、メロドロン、メドロドン、メドロドム・・・と、一人頭の中で混乱し、何度も出てくる普通種なのに、大変覚えにくい植物でした。

葉は鋸歯も毛もありません。
Melodorum2

葉の裏面はクスノキの葉裏ように青白いです。枝もクロモジのように黒色や緑色を帯びていて・・・とクスノキ科に見えてしまったり、どういう訳かヒメハギ科(Polygaraceae)の樹木と勘違いしたり、名前と共に本当に混乱していたのです・・・。
Melodorum4

こちらはつぼみの状態。開花すると、外側の花弁3枚が広がるらしいです。本種は実はカンボジアの国の花という情報も。いいですね、シブくて素敵です。
Melodorum

何度も間違ったおかげで、今では間違うこともなくなったはず!? 成果は次回のカンボジアで!

2011年5月29日 (日)

Mitrephora tomentosa

AnnonaceaeのMitrephora属の植物、世界で約50種ほどが知られています。今回のカンボジアは1種類だけ咲いている花を見ることができました。これはおそらくインド~中国~インドシナに分布するMitrephora tomentosa Hooker f. & Thomson と思います。
Mitrephora4

花を横から見たところ。バンレイシ科の多くは花弁の基本数は3となっています。Mitrephoraでは、Outer petalは外に広がり、Inner petalは先端でくっついてドームを形成しています。
Mitrephora3

葉や花が枝についている様子。葉脈などが茶色がかっているのは、乾季で舞い上がった砂埃が降り積もったため。生長すると樹高は20mに達するそうです。
Mitrephora

葉や新枝に毛が密生していることがMitrephora tomentosaの特徴のひとつ。種小名のtomentosaは細かい綿毛が密に生えた、という意味なので覚えやすいです。
Mitrephora5

参考文献
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Weerasooriyaab A.D. and Richard M.K. Saundersac. 2005. The Genus Mitrephora (Annonaceae) in Cambodia, Laos, and Vietnam. Systematic Botany 30: 248-262

Weerasooriyaab A.D. 2001. Systematics, phylogeny and reproductive biology of Mitrephora (Annonaceae). HKUTO. 342pp. 
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2011年5月27日 (金)

Uvaria rufa

今日は赤くて小さい花が特徴的なUvaria rufa Blume です。

この種もインド~中国~インドシナ~マレーシア~インドネシア 、と広域に分布している種。地域によってどれくらい変異があるのでしょうか。花は1cm程度と小型です。
Rufa

葉の形は他の種に比べて端正なイメージ。低地の、乾季は割と乾燥しそうなところに生えていました。
Rufa2

葉にも枝にも短い毛がびっしり。似たような葉を持つ近縁種もありますが、今のところは何とか区別できています。毛も含め、遠くから見たときの葉の色も現地で同定するには意外と重要な気がします。
Rufa3

今回花が咲いていたUvariaはこの2種だけだったと思います。次回は別属のバンレイシ科植物を!

2011年5月26日 (木)

Uvaria glandiflora

カンボジアで見た植物のうち、福岡に戻って名前が判明した植物(つまりここで紹介できる植物)のストックがずいぶん減って来てしまいました。今日からとうとうAnnonaceae、バンレイシ科に突入です。

最初は今回一番強く印象に残ったUvaria glandiflora Roxb. 
インド~中国~インドシナ~マレー半島~インドネシア、と広域に分布している種類で、通常、花弁は濃い赤色を帯びるそうです(dark red to vermilion redとのこと)。が、初めて見た個体は白色花弁、この個体だけアルビノで白いのか、カンボジアのこの辺りの個体群に白い個体が多いのか、それとも実は別の種類なのか・・・個人的にとても気になっています。何とも大きな、そして重量感あふれる花です。
Uvaria_glandiflora

上の写真は花の写真を撮るために枝をひっくり返したもの。通常、花は下の写真のように下向きに咲きます。見ごたえのある花から、栽培も良くされていて、日本でもオオムラサキボクという和名がついているほど。
Uvaria_glandiflora3

葉は厚ぼったく、葉脈が凹み、基部が張り出して心形に。これなら花がなくても分かりそうです。
Uvaria_glandiflora2

日本ではほとんど馴染みのないバンレイシ科植物ですが、カンボジアでは5分も歩けば10種以上のバンレイシ科植物に出会えるほど。どこに行っても何かしらのバンレイシ科植物が出てくるというごく普通種のようなので、バンレイシ科を分からずして熱帯の森を理解できず!、と勝手に意気込み、頑張ろうと決意したのでした。

ちなみにUvaria属は約150種ほどですが、バンレイシ科全体となると129属2300種を超えるそうです。未だにあちこちから新種が発表されていて、いったいどこまで追いつけるか・・・
今後が楽しみです。

2011年5月24日 (火)

Pterocarpus macrocarpus

これはPterocarpus macrocarpus Kurz
こんな果実ですが、マメ科の一種。いわゆる「マメ」が変形したものと思えば確かに・・・。種子は1つだけで、さやの部分が翼となっています。「属名、種小名」は「翼の果実、大かな果実」という意味。これまた何とも覚えやすい。
Tree2

葉はマメ科っぽい羽状複葉。葉はそんなに密にならず、私の感覚ではサワヤカな印象を受けました。
Tree

実は日本にもこの仲間が分布しており、その名もヤエヤマシタン(Pterocarpus vidalianus)!頭の中で、日本とカンボジアがまたひとつ繋がった気がしました。

2011年5月23日 (月)

再投稿

本日締切りとなっていた、Major Revisionを受けていた論文、なんとか再投稿にこぎつけることができました。これで一山超えたものの、次はあの論文を・・・。

2011年5月20日 (金)

Senna alata

カンボジア南西部の山にある林道にて、南米原産の帰化植物のSenna alata (L.) Roxb.に出会いました。タイでもChaiyapum県の池のほとりで見たことあります。日本にも帰化していて、ハネセンナという和名もあるとか。まだ 見たことありませんが、沖縄に生えているのでしょうか。

Senna_3

花は大きくて綺麗なんですけれど、帰化植物と聞くとちょっとマイナスイメージを抱いてしまいます。いや、植物が悪い訳ではないというのはよく分かっているんですけれど・・・。
Alata2

葉は50㎝以上の大型の偶数羽状複葉。種小名のalataは「翼のある」という意味なので、ハネセンナは「羽センナ」ということでしょう。ニシキギの学名は(コマユミなどに対して)Euonymus alatus f. alatus 。覚えやすいですね。

2011年5月19日 (木)

Strophanthus caudatus

昨日に続き、こちらも分かりやすい大型のApocynaceae。

Strophanthus caudatus、(L.) Kurz、です。

果実が笑えるほど大きく、持つ手はずっしりだったことが印象的でした。果実のサイズを10–30 × 3–4.8cmと記載する図鑑もありましたが、何がここまでこの植物の果実を肥大させたのか・・・。インド~中国~インドシナ~インドネシア、フィリピンとかなり広く分布しているそうです。
Strophanthus_caudatus_fruit

葉は大型で、鋸歯なし、対生、枝などの切り口から乳液が出る、などすぐにキョウチクトウ科の植物と分かります。果実や花があれば一発ですが、これはこれで葉だけでも分かりやすい植物でしょうか。
Leavs

新枝の様子。
Strophanthus_caudatus_stem

カンボジアでは4月の時点でこの状態でしたので、今回は花を見ることができませんでした。花の形態はさらに特徴的なので、是非インターネットで検索して見てみてください。種小名のcaudatusは「尾状の、長い尾の」という意味で、鳥のエナガにも使用されていますが、花の様子を見れば一目瞭然でしょう。いつの日にか!


2011年5月18日 (水)

Chonemorpha fragrans

キョウチクトウ科(Apocynaceae)は熱帯では本当に多様に分化していて、1700種以上にもなるそうです。カンボジアでは10種以上見ましたが、名前が分かった種類はまだごく一部・・・何とも先の長い話となりそうです。

こちらは大形の白い花が特徴的なので、Flora of Thailandを調べるとすぐに分かりました。 Chonemorpha fragrans (Moon) Alston です。種小名からすると花に良い香りがあるのでしょうか。次回、確認してみます。
Chonemorpha_fragrans_2

花序を形成し、つぼみはユウガオのよう。一度に全部咲いたらさぞ綺麗なことでしょう。
Chonemorpha_fragrans2

葉の特徴は・・・とにかく大形なことが特徴です。あと新枝には密に毛が生えています。
Chonemorpha_fragrans3

と、ここまできてふと気づいたことがあり、それは昨年の9月にラオスで見た謎のツルも今思えばこの類に違いない!ということ。写真を探して確認してみると、確かに間違いなさそうです。よしよし。ガクやつぼみの先端が赤みを帯びているけど同じ種かなぁ。
Dscf5605

2011年5月17日 (火)

Ochna integerrima

オクナ科の代表種、Ochna integerrima。

Gomphia serrataと違って花序を形成せず、一輪ずつ咲いていました。図鑑によると、二つの属の識別点のひとつは、雄蕊の数がOchna属は25-75本、Gomhiaは10本という点が挙げられていました。確かに違う。
Ochna_integerrima

花のアップ。 以前タイのPhu Kraduengで見て、Ochna integerrimaと思っている植物はこちら。タイで見たものは花弁の枚数はちょっと多いですが、まあ同じと言って良いのではないでしょうか。
Ochna_integerrima2

実は開花していたのは咲き遅れていた1株だけで、別の場所で見たものには立派な果実がなっていました。
Ochna_integerrima_fruit

枝ぶりはこんな様子。こちらも他に似た葉をつける植物がないので、花がなくてもすぐにそれと分かります。インド~中国~インドシナ~マレー半島と広域分布の植物だそうで、タイヤカンボジアではやや乾燥した林に多く生えています。
Ochna_integerrima_leaf

2011年5月16日 (月)

Gomphia serrata

日本であまり馴染みのないオクナ科(Ochnaceae)の植物。熱帯を中心に広く分布し、私はこれまでタイやオーストラリアでこの仲間を見たことがあります。

カンボジアには少なくとも
●Ochna integerrima (Loureiro) Merrill
●Gomphia serrata (Gaertner) Kanis
●Euthemis leucocarpa Jack
の3種が分布しているそうです(タイにも全部分布しています)。

写真のものは2番目のGomphia serrata。葉脈の流れが特徴的なので、現時点で花がなくても識別できる数少ない種のひとつです。カンボジアの低地では森の中に割と普通に生えていました。
Gomphira

こちらは若い果実。熟すと黒くなります。
Gomphira2

DNA分析によると、オクナ科に近縁な科はIrvingiaceaeだそうです。しかし、こちらも日本に分布していない種類なのでイメージがなんと掴みにくいことか。

2011年5月14日 (土)

Carex transversaとAmorphophallus konjac

今日は天気も良く、福岡の某所でのんびりと植物観察。

ああこんなのあったな~、という植物ばかりで良いリハビリになりました。タイに行って約3年ブランクがありましたが、植物をあまり忘れていないようで助かりました。

とは言え、イノデやヤブソテツ、イタチシダの仲間など、ちょっと自信のないシダが出てきて、それらは確認のためにお持ち帰りを。ほとんど正解でしたが、ベニシダの近くに生えていたちょっと違和感のある「ベニシダのようなモノ」を何タイプか採り、帰って調べたら・・・それらは全てベニシダでした。

今日はヤワラスゲ(Carex transversa)が綺麗でした。
Yawara

コンニャク(Amorphophallus konjac)の花も咲いていました。これは臭かった・・・。
Konyaku

これはお手上げの植物。葉裏が無毛でしたが、アオナラガシワ? それともコナラ×アオナラガシワ??? 果実を見てみたいですね。
Aonara

2011年5月13日 (金)

Aristolochia tagala

これもカンボジアで出会えると思っていなかった、ウマノスズクサ科の植物。ちょうど開花個体に出会え、何とも幸運でした!

花があれば同定できるはず・・・と思って調べてみると、Aristolochia tagala Cham.に落ちました。インド~中国~インドシナ~インドネシア~オーストラリア北部にかけて広く分布する種だそうです。
Aristolochia_tagala

花の形も重要ですが、葉の裏が無毛な点も他の近縁種と識別するのに有効とのこと。
Aristolochia_tagala3

せっかくなので花の写真をもう一枚。上と似たような撮り方ですみません。
Aristolochia_tagala2

インドでポリネーションを観察した結果では、やはりハエが活躍しているようです。ウマノスズクサの送粉様式はかなり有名な話だと思うのですが、実は私はあまり詳しく知らなかったので、とても面白く読ませていただきました。
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Murugan R., KR. Shivanna and RR Rao. 2006. Pollination biology of Aristolochia tagala, a rare species of medicinal importance. Current Science 91: 795-798.
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今度見つけたら花の中にハエがいるか、とか本当に根に強い匂いがあるのか、など色々試したいことがたくさんです。

2011年5月12日 (木)

Dichroa febrifuga

カンボジアで見かけたアジサイ科(Hydrangeaceae)の植物。

Dichroa属は全部で12種あるそうですが、これはインド~中国~インドシナ半島~マレー半島、そしてインドネシアにも?、と広域分布しているDichroa febrifuga Lour.だと思います。
Dichroa2

全体的に無毛(裏面が脈腋も)というのは少し異なりますが、形や質感、そして茎などはヤマアジサイにそっくり。これなら花がなくてもアジサイの仲間とすぐ分かります!
Dichroa_leaf

Hydrangea属とは違う点は果実にあります。アジサイ属がさく果(capsule)なのに対し、Dichroaはなんと液果(berry)。下の写真はまだ未熟な果実ですが、これが熟すと・・・
Dichroa

ジャノヒゲの果実のような瑠璃色の液果になっていました。
Berry

以前、タイ南部のKhao Luangの沢で見かけたのも、おそらくこの植物だったのだろうということで一人合点しました。なるほど。広域分布種なのでまたどこかでお目にかかれそうです。ヤマアジサイと交配させたら雑種が出来るのでしょうか???

2011年5月11日 (水)

カンザシワラビ

カンボジアの標高約400mの常緑樹林内で KANZASHI WARABI を見つけました!

ミーハーながらも図鑑で見た珍奇な形態と言い得て妙なネーミングに惹かれ、長年見てみたかった植物だっただけに甚く感動しました! かっこいいなぁ、カンザシワラビ。 
Kanzasi

見かけたのは写真のものを含めて2株だけ。カンザシワラビ(Schizaea dichotoma)はカニクサ(Lygodium japonicum)と同じフサシダ科のシダ。そういえば林縁ではイリオモテシャミセンヅル(Lygodium microphyllum)に似たシダも林縁で見かけました。

同じ林床にはハルザキヤツシロランのようなものが果実を実らせていました。ただ、Lecanorchisの類は今回は見られず。Lecanorchisはこの地域ではもう高い標高に生えているような気がしています。標高1200mまである山塊なので、いつの日にか。

2011年5月10日 (火)

Rubus leucanthus

カンボジアで見つけたもう一種のキイチゴ属植物。
三小葉の葉をつけ、全草無毛でした。
Rubus

Nguyen van Thuan (1968) Flora du Cambodge du Laos et du Vietnam. Vol. 7 によると、カンボジアで記録のあるRubusは、
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R. leucanthus
R. rosaefolius
R. hexagynus
R. alceifolius
R. rugosus
R. cochinchinensis
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の6種。ベトナム、ラオスを含め全部で49種が記録されていることを考えると、6種というのはやはり少ないですね。

少ないのは寂しいけれど、調べるには何とも好都合。結果、行きついたのはRubus leucanthus Hanceという種でした。文献が古いので、(それ以外の種かもしれないという意味で)鵜呑みには出来ないけれど、暫定的にこの種としておきたいと思います。フランス語で記されているdescriptionはもう意味がほとんど分からない・・・。こういうのを溜め込んで、いずれそれなりのハーバリウムに行けば積年のもやもやが一気に解決するは・・・ず。
Rubus_stem

花は白色で花弁はそんなに長くない。
Rubus_petal2

これは花の後ろ側。ガクは無毛で先端は尖っていました。
Rubus_petal

カンボジアのRubusコンプリートまで残りあと4種!
カンボジアに行く楽しみが一つ増えました。

2011年5月 9日 (月)

Rubus cochinchinensis

カンボジアの熱帯雨林にもRubusが分布していました。私の中でRubusは温帯に多いイメージがあっただけに、こんなところで会えるとは思っておらず、びっくりでした。

こちらはおそらくRubus cochinchinensis Tratt.。五小葉という点から検索で落ちるのはこの種になる訳ですが、、、合っているでしょうか。
Rubus

ちょうど花も咲き始めていました。花序を形成し、割と地味な花です。
Rubus_flower

花序の軸やガク、葉裏、そして若い茎は茶色を帯びる毛で覆われていました。茎にはトゲもしっかりあり、Rubusの藪を通るときは痛いのなんの。
Stem

これとは別に、もう1種、三小葉のRubusも見ました。これはまだ同定中なので、またの機会に。

2011年5月 6日 (金)

ケイリュウタチツボスミレとナガバタチツボスミレ(山口)

山口県にあるケイリュウタチツボスミレ(V. grypoceras var. ripensis)の自生地西限?へ少しだけ遊びに行ってきました。
Ripens

ケイリュウタチツボは相変わらず川岸の岩の隙間などにたくさん生えていました。残念なことに開花はほとんど終わっていました。
Repens

こちらはかろうじて咲き残っていたナガバタチツボ(V. ovato-oblonga)。落ち着きのある雰囲気が素敵です。
Oblong

以前、この場所でケイリュウタチツボスミレとナガバチツボスミレの雑種個体を見つけました。園芸的にも十分通用するほどの美麗な一品でした。株も葉もコンパクトで、よく分枝し、色むらのない透き通った濃い青紫色の花を多数咲かせ、、、そして不稔でした。今回も運良くば・・・と探したものの、見出せず。個人的にもう一度会いたいスミレNo.1です。またどこかで新たに誕生していますように・・・

2011年5月 5日 (木)

ハリマスミレ

山口県のとある道路公園でハリマスミレを見つけました!

ハリマスミレはアリアケスミレとスミレの雑種、Viola betonicifolia var. albescens x V. mandshuricaです。この株はF1でしょうか。周囲の株より一際大株となっていました。
Harima

上の株の花のアップはこちら。花はアリアケスミレに近い印象なので、アリアケが母親となったのでしょうか?
Harima_flower

この株だけではなく、この場所ではスミレとアリアケスミレが混生していて、足の踏み場もないほどの大群落を形成していました! 独り興奮しておおはしゃぎです!
Harima_pop

さらに嬉しいことには、どうもハリマスミレ(F1雑種)には稔性があったようで、様々な表現型が分離していました。もうどれがF2なのか、F3なのか、あるいは戻し交雑株なのか・・・まったく見当がつきません! 知人がスミレ(V. mandshurica)の白花を育種しようと試みていましたが、この集団をうまく選抜していけば夢も叶うのでは・・・とさえ思えるほど。以下、いくつかご紹介しておきます。
Harima2

Harima3

花が少し赤色を帯びる個体もありました。
Harima4

最初の株とは別の個体。
Harima5

これはおそらく普通のスミレ(V. mandshurica)だと思う株。形態の変異が連続的なので断定には至りませんでした。
Mandshurica

そしてこれはもう一つの片親のアリアケスミレだと思う株。本当にアリア・・・ケ?
Betonicifolia

いやはや、すっかり目の保養になりました。この群落のすぐ近くでフモトスミレもちょうど咲いていました。久住で一度見たことのあるフイリバスミレ(スミレ×フイリフモトスミレ)など、もっと自然交雑が生じて複雑な個体群になってくれると面白いですね。この場所は毎年要チェックです。

2011年5月 4日 (水)

二度目の春

田植えが予定より早く終わったので、少し遠出して山口県と広島県の県境にある山の周辺に出かけてきました。

当初はジャクチスミレでも見て来ようかと思ったのですが、登山口の辺りでようやくエンレイソウやアオイスミレなどが咲いている程度。まだ開花には少し早そうでしたので、麓をウロウロしてきました。山がまだ茶色いです。。。
Hirosima

少し標高を下げた別の場所ではヤマザクラが開花を迎えていました。
Yamazakura

さらに標高を下げて行くと、満開のシハイスミレの群落にも出会いました。
Sihai

こちらは滝の周辺にあったヤマソテツ。屋久島で未だに違いがはっきり分かっていないヤマソテツとシマヤマソテツの、ヤマソテツの方です。今後の参考にと、たくさん写真を撮ってきました。
Yamasotetu

4月後半はずっとカンボジアに行っていて日本の春に乗り遅れた感じがしていたので、どれも感慨モノでして、清々しい気持ちで帰路につくことができました。

2011年5月 3日 (火)

2011年田植え

毎年GWは祖父母の家の田植え。

タイに行っている間は帰省できませんでしたが、今年は実家の山口に戻り、少しだけ手伝ってきました。大きな田んぼは農協に頼んで植えてもらい、残った小さな田んぼを家族で植えました。久々の田植え、いつもながら楽しかったです。秋の稲刈りが早くも待ち遠しい・・・。
Planting

タイにいっている間にすっかり年老いてしまったネコですが、まだまだ元気。2日続けてネズミを捕ってきてくれました。
Neko

田植えの合間には周囲の山を散策。今年の春は例年より1~2週間遅いようで、例年では咲いているキエビネがまだまだでした。スミレは満開で、ニオイタチツボは咲き始めでした。

2011年5月 1日 (日)

Careya arborea

カンボジアではサガリバナ科の植物をもう1種見つけました。

サガリバナのBarringtonia属とは異なり、こちらはCareya属。どう見ても少し大型の普通の葉っぱです。強いて言うなら、のっぺりしていて少しだらしない印象。
Careya_arborea

FLORE GÉNÉRALE DE L'INDO-CHINEの2巻851ページにある検索表によると、該当しそうな種は、C. sphaericaとC. arboreaの2種のどちらか。C. sphaericaは内側の雄蕊が不稔性で、C. arborea内側と外側の雄蕊が不稔性とありました。

C. arboreaは内側と外側って・・・全部不稔?とすると、どうやって増えているんだ・・・などと考え、ネットで調べていたら、C. sphaericaをC. arboreaのシノニムとする見解に出会いました。ますます分からない。。。今回は肝心の咲いている花を見ることができなかったので、暫定的にC. arboreaとしておくことにします。

今回見たのは大きく膨らんだ果実。開花は2ー3月頃がピークでしょうか。
Careya_arborea2

タイではCareya sphaericaの学名が用いられているようで、新しいシュートは食用にするらしいです。次回があれば食べてみます!

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