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2010年7月

2010年7月28日 (水)

Amaranthus viridis

今日のお昼ご飯の一品。こ、これはもしや・・・
Hiyu

と思ってよく見たらやはりアオビユ(Amaranthus viridis)?。タイではイヌビユ(A. lividus)がよく見かける雑草として図鑑に登場し、タイ名はパクコームの名で知られています。職場の同僚のおじさんも若いお姉さんも「元気になれるし、力持ちになれるよ。ダイエットにも最適! ポパイのこれ食べて力持ちになるじゃないの!」と皆が真顔で力説するのだから思わず吹き出してしまいました。
Hiyu2

ポパイがアオビユ・・・!!確かに同じヒユ科の植物であながち間違ってはいませんが、でもその様子を想像すると、もう何と言うべきでしょうか。日本で見るアオビユの煩わしい雑草というイメージ像がすっかり頭に定着していて、笑うことしかできませんでした。どこでどう伝わったのか・・・日本とは随分違うものですね。ここでの調理法は至って簡単、レンジで温めるだけです。
Hiyu1

そして完成品はこちら。
Hiyu3

味は確かに何となくホウレンソウ。でも繊維分が少ないようでかなりドロドロしていました。以前、福岡の海岸でツルナを試しに食べてみて「これは毛の生えたホウレンソウ!」という印象を抱いたことが懐かしく思い出されました。ヒユ科の植物は花は地味ですが、なかなか楽しませてくれます。

2010年7月26日 (月)

Doi Phu Khaa National Park

2日目はDoi Phu Khaa National Parkへ。といっても昼過ぎまで私の仕事のために時間を費やしてしまい、ほとんど遊ぶ時間がありませんでした・・・残念。山麓から中腹までの環境を車で走りながら見たことと、公園の入り口手前の1100~1300mを少しだけ歩いた程度でしょうか。実際は高さ2000mの山で、中腹からは山頂まで登山道が伸びていて、とても楽しそうなのです。

山の途中で見る風景は・・・やはりトウモロコシ畑。もちろん全てではないと思いますが、国立公園の外はどこもこんな感じなのでしょうか。。。
View

Pさん所有の車は東南アジアではお馴染みのピックアップ。荷台に載って時速100kmで走行するのはなかなか日本ではできない体験でした。といっても単純に風が凄くて寒かっただけです。
Rot

標高1000m付近ともなると湿り気を帯びた環境が現われ、ちょっと気になる植物があれやこれやと出て来ます。写真は研究材料を観察しているところ。そのうちの一つはタイが分布の端にあたり、この山域だけに分布しているようです。
Sampling

1300mから上はどんな環境があるのか?、コンケンから車で片道12時間というのが難点ですが、いつかゆっくり訪れてみたい場所のひとつとなりました。

2010年7月25日 (日)

タイの山間農業

到着した翌日はPさんの実家が所有されている山の畑へ連れていってもらいました。のんびり散歩、と一言で言えばそうなりますが、炎天下の中、山道を歩いて片道2時間ちょっと。一緒に行った子供達はかなり参っていました。
Road

案内していただいたPさんのお父さんと甥っ子。
Kon

そして行ってみて驚いたのは山の斜面一帯に広がる畑(畑と言っても良いのか?)。典型的な焼畑農業?と思って尋ねたところ、どうもそうではなく、この辺りでは基本的に同じ土地(山の斜面)を毎年使って作物を育てているそうです。ただ、何らかの理由で全ての面積を植えることができないときは、その土地を放置しておき、次に使用する際に火入れしてから使うそうとのこと(例えば、6つの区画があって、今年は乾季が長くて雨季の入りが遅かったので4区画だけしか植えることができず、残りの2区画はそのまま来年に、という状況です)。
View2

以前は陸稲が主要作物でしたが、近年の飼料価格の上昇を受けて、今は全て飼料用のトウモロコシを栽培しているそうです。写真はトウモロコシが発芽してきたところ。
Corn

帰り際には山の反対側の斜面でトウモロコシの種子を植えているらしき光景に遭遇したのですが・・・想像以上に気の遠くなるような作業風景でした。
Sawing

30年前と今で何が変わったのかをお尋ねしたところ、「機械と農薬(除草剤)の登場によって栽培面積が拡大しただけだよ」というお返事が。機械の登場と言っても良い道が作れるようになったこと、そして昔は行ける範囲が徒歩に限られていたのに、今はバイクで行けるようになったことがメインの理由のようです。うーん、お金や時間を投資をすればそれだけの収益が得られるのでしょうか。。。生活に困らなければのんびりと暮らしている方が良さそうなのに・・・と考える私は思考がすっかりタイ人と化しているのでしょうか。
View

早朝から山に登って、キノコを探して、植物を見て、子供と遊んで、お昼ご飯を食べて、、、そして山から降りてくるという実にのんびりとした一日でしたが、土壌流出などの農業的な問題や社会的な問題など、色々と考えさせら、大変有意義な一日でした。コンケンでは見られない興味深い動植物もいくつか見られたのでそれはまた後日紹介致しましょう。

2010年7月24日 (土)

ナーン県へ

タイでのこの4連休は、仕事仲間のPさんが北部のナーン県にある実家へ帰られるというので、それにご一緒させていただきました。

コンケンからナーンまでは車で片道約11時間、往路と復路でそれぞれ1日を費やし、それはそれは遠い道のりでした・・・。

2010年7月23日 (金)

お肉屋さん

とある村にあったお肉屋さん。左側の巨大クーラーボックスに氷と共に牛肉が入っており、やって来たお客さんに量り売りをしているところです。
Niku

日本では今や見ることのできない光景ですね。買う方は当然良い肉を求め、売る方も変な肉を売ってしまえば商売できないので良い肉を売る、そんな関係で成り立っているといったところでしょうか。日本もこれくらい融通が利けば良いのに・・・でも一度定着したシステムを変えるのは無理でしょうなぁ。

タイは明日から4連休。仕事がてら少し遠出をしてきます。

2010年7月22日 (木)

Hevea brasiliensis

日本で「ゴムノキ」と言えば観葉植物として流通している「インドゴムノキ(Ficus elastica)」が有名ですが、天然ゴムとして世界で広く流通しているのは「パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)」。南米原産のトウダイグサ科の樹木だそうで、タイに来るまでその存在すら知りませんでした・・・。英名はpara rubber tree。葉は三出複葉です。
Para_rubber_leaf

そのパラゴムノキ、タイでは南部地域でパームヤシと並んでよく栽培されているのですが、近年は東北タイでも政府の奨励策が効を奏してか、畑の面積を増加させています。乳液が採れるサイズに生長するまでは木々の間にパイナップルやキャッサバをよく栽培します。写真はキャッサバを栽培しているところ。
Pararabo

これはお馴染みの乳液をとっている様子。植えてから約20年間採り、その後は材木として売るそうです。
Para_rubber

果実は乾燥によって豪快な音と共に弾け、種子が飛び出します。この時期にパラゴムノキの林に入ると、パキパキという音が絶え間なく聞こえ、、、直径2cmある硬い種子がいつ頭の上に落ちてくるか心配になり、落ち着かないです。
Para_rubber_fruit

落ちていた種子。ひとつの果実に種子が3つ入っていて、こうした特徴は確かにトウダイグサ科っぽいですね。
Para_rubber_seed_3

2010年7月21日 (水)

ATMカード

タイで生活するにあたってタイの銀行にひとつ口座を作っているのですが、先週の金曜日にATMでお金を引き出そうとしたところ、暗証番号の入力を3回間違えたらしく(もちろん間違えたつもりはない)、カードが吸い込まれたままATMから出てこなくなってしまいました。

うーんこれには参った・・・と残り少ない所持金で数日を乗り切り、そして本日、ようやく時間ができたので、朝イチで銀行に赴き、古いカードの廃棄と新しいカードの再発行の手続きをしてきました。

カタコトのタイ語と英語で話が通じるか心配でしたが、意外にあっさり手続き完了。銀行員の方に言われるがままサインを5カ所くらいして、新しいカードに暗証番号を設定し、ものの5分で完了しました。あまりに簡単すぎたので、今度は逆に何か起きないかとしばらく心配してそうです。

2010年7月17日 (土)

Anagyrus lopezi

タイで害虫駆除に寄生バチ

というニュースを語ご存じでしょうか。タイではキャッサバの害虫であるコナカイガラムシの被害が近年急速に拡大しており、それを抑えるために南米原産の寄生蜂を導入した、というニュースです。

ポイントは
●キャッサバもコナカイガラムシも寄生蜂も全て南米原産
●寄生蜂はコナカイガラムシを特異的に捕食する
●アフリカでは被害の抑制に成功
というところでしょうか。

そして実は、このイベントに参加する知り合いのタイ人からこの日はカメラマンを頼まれまして、最初から最後まで参加してきました。当日は近隣の農家や大学生がたくさん参加。研究者はポスターや展示でお出迎えです。
Display

コナカイガラムシはこんな様子。研究所内でも枝の先端部分や新葉の裏にたくさんいます。被害に遭うと、枝の先端が萎縮してしまって、生長が衰え、キャッサバの収量が落ちるという訳です。
Mealy_bug

2日前から畑に設置されたというイベント会場。急ごしらえでこういうのをさっと作り上げるあたりはさすがです。
Place

記念すべき?イベントということで最初に放すときは取材の嵐。日本では農林水産大臣(副大臣?)にあたる方がお見えになられ、最初に寄生蜂を放たれていました。
Crowded

そして最後はこんな感じで放たれてしまいました。ああついに・・・寄生蜂は体長約2mm小さすぎてこの写真では見えません。
Release

タイのキャッサバ事情については
タイのキャッサバをめぐる事情
という農畜産業振興機構の報告書をご覧下さい。非常によくまとめてあります。

キャッサバの価格、1年半前は1kgが1バーツ前後だったのに、現在の価格は3バーツを超えるようになりました。もちろん害虫の被害だけでなく、例年に比べて特に厳しかった干ばつにも一因がありますが。さてさて、この寄生蜂でタイの社会、生態系にどう変化が起きるのか、色んな意味で注目しておきたいと思います。

2010年7月13日 (火)

Helminthostachys zeylanica

日本ではまだ見たことのなかった植物で、ずっと見てみたかった植物のひとつ。さて、この植物は何でしょう?
Miyako1

正解はミヤコジマハナワラビ。タイでは栄養葉はあちこちで見るものの、胞子をつけた株にはまだ巡り会ったことがありませんでした。それがついにラオスでご対面。いやはや感動しました。

Miyako

2010年7月10日 (土)

Setaria flavidum

ラオスの件で、これまで以上に路傍や畑に生えている雑草に目がいくように。今年はイネ科をもう少し丁寧に見ていってみようと思います。

遠くからはスゲの穂のように見えますが、現地の図鑑ではSetaria flavidumとして紹介されているれっきとしたイネ科植物。
Setaria_flavidum

Setariaと言えばエノコログサ属。確かに小花のひとつひとつはよく似ているけれど、もうちょっと本種の近縁な種類を見てみたいところです。やはりまずは両方を手にとって比べないと何とも・・・
Setaria_flavidum2

しばらく更新が滞ってしまってすみません。日本人研究者が立て続けに3グループお越しになるため、その応対、一緒に会議に出たり、フィールドに出たり、晩ご飯を食べたり・・・と、あと10日ほど忙しい日が続きそうです。

2010年7月 5日 (月)

Mallotus barbatus

これは何?
Akame4_2

現地ではちょっと変わった果実に目を奪われて何だかぱっと出てこなかったけれど、
Akame3_2

タイに戻ってよくよく思い出すと花はアカメガシワ(Mallotus japonicus)そっくり。Akame_2

ということで調べたところ、「Mallotus barbatus」に行き当たりました。

タイのトウダイグサ科と言えばこのサイト。
Flora of Thailand Euphorbiaceae

検索表がしっかりしているので、さくさく同定が進みます。全ての種で写真や線画があるともっと良いのだけれど。

インド~インドシナ半島~中国に広域分布する普通種のようですが、タイだけで13も呼び名があるとはいやはや・・・タイの学者も大変そう。

2010年7月 3日 (土)

ラオスの調査

無事ラオスから戻って参りました。

5月18日にまっ茶色だった地面は
May18

40日後には緑一色になっていました。
July2

実質2日間ほどフィールドを回り、122点の標本を作製。種数でいうと40~50種くらい。牛が食べ尽くしているような放牧地ばかりだったので、今の時期に穂が出ている種類を考えるとまあそんなところでしょうか。タイのサトウキビ畑に生えているイネ科植物はあまり見られなかったので、これらは牛が好んで食べているということなのでしょうか。

今回の頑張り(?)のおかげで、今年度はあと2回ラオスに行けることとなりました。せっかくなので南部と北部に行ってみたいなぁ。
Koro

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